丹波竜の里丹波竜化石

丹波竜化石

丹波竜とは?

丹波竜

篠山川(兵庫県丹波市山南町上滝地域)において、1億4千万年から1億2千万年前の白亜紀前期の地層から、当時生息していた竜脚類の大型草食恐竜ティタノサウルス形類と見られる 化石が発見されました。

体長は十数メートルと推測され、国内最大級と言われています。

丹波竜の発見

化石発見

平成18年8月7日に、丹波市在住の化石研究家二人が地質調査に出かけ、 折り重なる篠山層群の赤茶けた泥岩層の表面から、1cmほど突き出た灰色がかった石のようなものを発見しました。

ハンマーやタガネを使い2日がかりで、棒状の石のような15cmのかたまり4本を掘り出し、これを人と自然の博物館に持ち込みました。 そして鑑定の結果、恐竜化石と判断されました。

篠山層群

丹波層群

丹波市山南町から篠山市春日江付近にわたり、東西14km、南北4kmに広がっています。かつて内陸部の湖や沼だった地層です。 恐竜化石が発見された場所は、川代渓谷内にあり、川に面した急斜面で近づくことはできませんが、近くから見ることはできます。

今から2万年前、武庫川下流の上昇や氷河期で土砂が増えたことが原因で、篠山盆地内の川床が高くなり、水は西部の加古川支流に あふれて現在の渓谷が形成されたと見られています。岩脈と河川の浸食により、さまざまな奇岩、奇景を作り出しています。

第一次発掘調査で見つかった化石

尾椎骨

平成19年1月25日から、化石発見現場上部に重なる砂岩・礫岩層を取り除く掘削工事が開始され、同年2月25日から手掘り作業が開始されると、血道弓、尾椎とみられる連なった化石数十点がまとまった状態で産出されました。このときの尾椎や血道弓の並び方などから判断して、体の全部が順次埋没している可能性が高まりました。

恐竜化石の尾椎が原型のまま連なって産出されるのは日本では始めてのことです。脳函(のうかん)と呼ばれる脳が入っていた部分は、縦横15cm、高さ8cmで、首と骨との接合部分で、脊髄や神経が通る穴が生々しく残っているものも見つかっています。恐竜の頭の部分が発見されたのは、国内7例目で、竜脚類では初めてのことです。体の骨と頭部が一緒に発見されたのも世界的にまれなことです。

第二次発掘調査で見つかった化石

2次発掘

平成20年の第二次発掘調査では、獣脚類のカルノサウルス類と見られる歯の化石や、歯根がなく自然に抜け落ちた脱落歯が発見されました。 埋没している草食恐竜の化石とほぼ並んだ状態で発見されるのは、国内では初めてのことです。

見つかった草食恐竜の助骨は、長いもので1.5mほどあり、恐竜が倒れた姿に近い状態で化石になったと推測されています。 そのほか同調査では、坐骨、恥骨、環椎なども発見されました。

丹波竜の発見者は

発見者2人

長年生痕化石の調査を続けてこられた地元上久下在住の元会社員村上茂さん(写真右)と 旧友で隣町在住の元高校英語教師足立洌さん(写真左)のお二人で、 川代渓谷へ地質調査に出かけ発見されました。

丹波竜化石工房 〔山南町谷川〕

化石工房

恐竜化石発掘調査で産出した化石を、県立人と自然の博物館から技術協力を受けながら、化石から不要な岩石を取り除くクリーニング作業を行っています。

化石の入った岩塊からハンマーやタガネなどで化石の部分を掘り出し、さらに小型掘削機を使って化石の表面についている岩石を取り除いていきます。

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